事の起こりは11月25日に東京ビッグサイトにて開催されたホビーコンプレックス02、浅井真紀氏のディーラー、F-Faceブースにて。
浅井氏「パパンになってください(超要約)」
こうして、その場に居合わせたつわものどもは自分だけの神姫を作ることになったのです。
通称、宿題神姫。
製作規定は次のとおり。
使用可能な既製品は、MMS素体(ネイキッドは頭部含む。これがないと始まらない)、汎用ジョイント・パラベラム(プレタポルテ・オートクチュール)、神姫用頭部・プライマリ(当時は001アルフェニムのみ)、公式神姫付属の拡張ジョイント、以上。
ガンプラや他プラモデル、フィギュア、公式神姫からのパーツ流用不可。
武装やヘッドは各種マテリアル(プラ版・プラ棒、パテ、真鍮線、特例としてコトブキヤやウェーブのディテールアップパーツ、ジョイント、海洋堂リボルバージョイント等の汎用部品・ジョイント)を駆使してイチから自作すること。
締め切り、およびおひろめ期日は、年をまたいだ2月24日のワンダーフェスティバル2008冬。
RyoRIにとってはめっさ高いハードルでした。飛び越えるバーがかすんで見えません。それもそのはず、当時のRyoRIはパテをまともにこねたことすらないフルスクラッチ素人だったからです。
でも作りました。以上。
……で終わっちゃうのもアレなので。
実動はだいたい一ヶ月ちょっとです。それも本格的に製作が始まったのは一月下旬からです。
それまでは、神姫用の小物(武器)を作ったり、顔を整形したり、チマチマとした小改造、小製作をいくつかこなして経験を積んでいました。この間にパテをこねて宿題神姫の大まかなパーツを作っては潰し作っては潰しを繰り返して、納得の行く形や仕様が思い浮かぶまでリテイクしまくっていました。
構想はホビコンの帰りに固まり、
「人の形にとらわれない異形の神姫を作ろう!」
↓
「モチーフはゼノギアスのクレスケンスとロマサガ2のワグナスとMSのガブスレイの脚だな」
↓
「腕とか脚とかなくてもいいよね」
という流れで、モンスターチックな神姫を作ることが決定していました。
三つのモチーフのミックスがハーピィ・スタイル、手足欠損+ワグナスがクストゥス・スタイル、という風になりました。手がないのは両スタイル共通なのですが。
当初はクレスケンスのように頭のジョイントから前翅を、背中から後翅を生やし、腕と脚はないだけ、のデザインにするつもりでした。が、どう頑張っても首のテンション不足で断念せざるを得ず、主翼をバックパックに依存させる事に。結果的にこれが強度を確保する事になり、ウラヂーミルのフレキシブル変形を生み出すきっかけになりました(腕がないのにあたかも腕が生えているように見えるという錯覚もおまけでついてきました)。また、ワグナスに似た蝶の後翅は大腿部拡張ジョイントを利用することになり、図らずもモチーフどおりとなりました。
武装は規定どおり、マテリアルのみで作っています。プラ版で二次元形状(平面形状)を作り出し、そこにもう一軸をパテで盛り付けていく方式です。場合によっては最後の一軸方面にプラ版を立てて、パテを盛るゲージとして使う(プラ版を立てた内側にのみパテを盛ってゆく)とともに、強度を確保することもありました。
ほぼすべてのジョイントには、パラベラムのオートクチュール、特に3.3C(凹パーツ)を大量に使いました。各関節には強度確保の為にリボルバージョイントを流用しています。リボルバージョイントの径は3ミリなのですが、プラストライプや接着剤で太らせてあります。
ヘッドはプライマリの眼球パーツとオートクチュールの5.0C(頭部用凹パーツ)を接着したものに、ジョイント用の3.3Cを2個取り付け、ポリパテで頭蓋後部を作成、このときにフェイス部分を非接着で付けておき、完成後に表情交換できるようにしてあります(眼球部も破損したときのことを考えて両面テープにしとくんだったと後悔)。また頭蓋前部も真鍮線接続にし、前髪と後頭部を着脱可能にしてあります。後々バイザー状の武装を追加製作する場合にも、手間がかかりません。
頭髪はポリパテ頭蓋の上にエポパテを盛り付け、デザインナイフ一本で整形してます。べた付きを抑えるために若干量のメンタームを混ぜております。もちろんこの頭髪整形も人生初の試みでしたが、なかなか上手くできたと思います。
眼球シールはプライマリ001のもの(旧式)に、ミリペンで縦長の瞳孔を入れて爬虫類おめめにしてます。はがれやすいので後で新型シールに交換する予定。
フェイス部分はプライマリ001をそのまま流用ではなく、サル顔気味だった鼻の下を掘り込んでリアル寄りにしてあります。
素体はネイキッドフレッシュ1に光沢トップコートを吹いただけです。
現在ネイキッドそのものが売り切れのため、予備素体がほしいところです。
結果的に武装フルスクラッチとなり、自作スキルが跳ね上がりました。ホビコンでの宿題がなければ、ここまでスキルアップすることはなかっただろうし、ナボーカにも出会えなかったでしょう。
スターターに点火してくれた浅井真紀氏、および、製作にあたって多方面からアドバイスを下さった武装紳士の方々に心からの感謝を申し上げます。
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